クルマ 解説シリーズ

【最新型】【220系クラウン】覆面パトカー見分け方マニュアル

投稿日:2022年10月25日 更新日:

2021年度より全国的に警察車両としての納入が開始された220系クラウン、まだ数は多くないですがその数を増やしていくものと思われます。

↓先代にあたる210系クラウンアスリートの覆面パトカーに関してはコチラの記事にて徹底的に解説しています。

まずは前期後期&グレードを覚えよう

基本的に全国に国費で導入されるクラウンのパトカーは後期型です。市販車としてある程度台数が販売されて問題無いことを確認してからという意味合いなのか毎回こうです。先代210系に関しては2012年12月に登場し、2015年10月にマイナーチェンジが行われ後期型に、パトカーとしては2016年度に導入が開始され、市販車が2018年6月にモデルチェンジしても2020年度初頭までパトカーのみ生産が継続されました。

しかし!今回の220系では、そもそもマイナーチェンジでの変更点が少なく、特に外観に関してはテールランプとホイール程度に留まります。

後期型であること

このようにテールランプ内部のメッキの加飾部分が前期では通常のメッキなのに対し、後期ではスモークメッキとなりました。なんとなく雰囲気が異なりますので分かるかもしれませんが、夜間では全く役に立たないレベルの違いとなります。

また、後述する覆面パトカーに採用されているRSグレードに関しては窓枠部分が前期型ではブラック塗装、後期型ではメッキとなっています。なお、その他のグレードでは前期後期問わずメッキ処理となっています。加えてインパネやシート、ホイールにも変更点が見られますが、これらはパトカー専用仕様となっている部分ですので、市販車に基づく前期後期の説明に関しては省略します。

RSグレードであること

220系では長らく続いていたアスリート、ロイヤル、マジェスタという三本立ての構成を廃止しました。今回の220系ではスポーティーグレードであるRSグレードが採用されています。210系のアスリートSだとかGというようにエンブレムが細かく差別化されている訳ではないので、実際のところRS-BなのかRSと呼ぶべきなのか良く分かっていません(笑)ですが、特徴として押さえるべきはスポーティーな4本出しマフラー、RSエンブレム。メッシュ形状のフロントグリルといったところです。

フロント編

フロント ※ヘッドライトは無視してください

①メッシュグリル

②RSエンブレム

③メッキモール

④ロアグリル下部のブラックアウト塗装

リア編

リア

①トランクスポイラー

②RSエンブレム

③4本出しマフラー

サイド編

サイドステップ部分に関してはRS系ではメッキの加飾が追加されている。

2000ccターボ車であること

過去の交通覆面では3000cc級以上というような規定が設けられており、3000ccモデルが廃止された先代210系では3500ccモデルが導入されるという、時代の流れを完全に無視した素晴らしき選択がなされていました。しかし今回は純ガソリンモデルは2000ccターボのみ、排気量を優先すると3リッター以上となるのは3.5Lマルチステージハイブリッドモデルのみ。やはり保守面等やコストの問題もあってか純ガソリン車で対応するべく仕様書を排気量ではなく出力の規定に変更したようです。

①HVエンブレムが無い

フロント編

内側が青くなっているHVモデルは覆面ではない、ということになります。なお、ミリ波レーダー照射部分も兼ねた平滑な面にプリントされたエンブレムとなっており、220系では警察車両も含めた全車で標準装備されるため、その点は見分けポイントとはなりません。

リア編

リアでは中央のトヨタエンブレム内側がヒートブルーになっている点と、トランク右下のHVエンブレムから判別が可能です。また、降雪地域等では4WD車が多く走っているかと思いますが、それらも「Four」エンブレムが装着されており、交通覆面は現状2WDのみである点も手掛かりになるかと思います。

210系であればフロントフェンダーの「HYBRID」エンブレムもありますが、220系では前期モデルのみで、後期型ではHV車であっても非装着となります。他の車種でも2020年前後にてトヨタ車はフロントフェンダーのHVエンブレムが廃止される流れがあります。先代210系の際にはマフラーやブレーキに関しても解説を行いましたが、今回は差異が無いのでスルー致します。

ボディカラーが白黒銀!

現状配備が確認されている220系クラウンの覆面パトカーの外装色は白、黒、銀のみです。

※まともな画像が揃っていない為、210系の画像で代用させて頂きます。

ホワイトパールクリスタルシャイン(062)

ブラック(202)

シルバーメタリック(1F7)

以上3色であれば覆面パトカーの可能性が出てきます。

覆面パトカー特有の装備

ルーフの反転灯のフタ

※良い画像が無かったので他車種の画像

覆面パトカーと言えばコレ!って感じの装備ですね。ただ、クラウンのルーフ反転灯はメーカー純正ってこともあって、処理が綺麗なので近くで見ないと中々分からないかも。貴方のクルマがトラックやミニバン、SUVならアイポイントの高さから見えるかもしれませんが…

※良い画像が無かったので他車種の画像

露出状態を前方から

格納される時は車両左側(助手席側)に倒れる形となってフタが閉まる形です。閉まった状態のフタはやや左寄りに位置しています。前後方向の位置としてはBピラーの延長線上ですね。ソレ知ったから何だって話なんですが笑

前期廉価グレード用16インチアルミホイール

画像はパンダですが、220系のボディにはミスマッチ感のある16インチホイールが装着されています。モノとしては130系マークXの流用、220系クラウン前期の廉価グレードにも設定のあったホイールになります。しかし、実際の市販車における装着車両は極めて少なく、確実な見分けポイントの一つとなります。

前期RSの18インチメッキホイール

多くの市販モデルのRSでは画像のような5本スポークの18インチメッキホイールを装着する車両が多いと言えます。

フロント編

①フロント警光灯

光った状態だとこんな感じです。

緊急車両としての装備になります。先代の210系クラウンアスリートと同様、白黒覆面問わずフロントグリル内に装備されており、明るい時であれば白っぽい部品が当該箇所に確認できると思います。

②2段のルームミラー

参考画像(他の車種)

こちらは白黒パトカーはもちろん、教習車などでも見られる装備ですね。簡単に言うと、助手席に座っている人が後部を確認出来るようにルームミラーが追加されている、ってことです。

外からだと中々確認しづらいかもしれませんが、見えるチャンスはあると思いますので要素の1つとして覚えておきましょう。また、220系では市販車、警察車両問わず運転支援機能関連のカメラやトップシェード(ガラス上部の青いボカシ)などは標準装備であるため解説は省略します。

③廉価グレード用ヘッドライト

ヘッドライトの差異

差異は複数点ありますが、まず下からの矢印の箇所、左の写真ではLEDが横長に入っておりシーケンシャルウィンカーとなりますが、右では加飾が入っているのみのシンプルな造りです。また、上からの矢印の箇所では上級グレードでは2つのプロジェクターが入っているものの、右では単眼となります。加えて、ヘッドランプ下部外側に見えるヘッドランプクリーナーも上級グレード専用装備となります。また直接的に外から判別は困難ですが、ゼロクラウン後期や200系にて標準装備であったAFSは上級グレードのみの装備となりました。ゼロクラ後期乗りの私は、代車で借りた際に必死にスイッチを探してしまいましたw

ウィンカーに関しては静止画では判りませんが左ではシーケンシャルウィンカー、所謂流れるウィンカーとなっています。右で電球となっており、光る箇所も全く異なるので押さえておきたいポイントになります。

リア編

これが220系覆面のリア やはり独特なオーラが漂ってしまうのは何故だろう

①ハイマウントストップランプ周辺の切り欠き

210系のようにLEDの球数などといった決定的な違いはありませんが、濃いスモークでありながら律儀にハイマウント周辺のみ切り抜かれているのが特徴的です。上の画像でもガラス自体は真っ黒なのに白っぽいLEDがハッキリ見えるかと思います。しかし、今後県費導入車両などが現れると例外的な車両も出てくると思われますので参考程度に考えましょう。

②ウィンカーが非シーケンシャル仕様

フロントと同様、リアも警察車両および廉価グレードでは流れない点滅式のウィンカーとなります。夜間などですとコレぐらいしか後ろからのポイントは無いとも言えます。

参考程度にユーロアンテナ

なお、先代210系とは異なり、警察車両であってもルーフのシャークフィンアンテナは標準装備となりました。未だに警察無線用のアンテナとして従来のユーロアンテナを追加している地域もありますが、本来の場所に純正シャークフィンが鎮座している為、ルーフの左右端であったり、トランクであったり、その装着箇所はバラつきがあります。

例としてコチラは埼玉県警のWRX覆面ですが、やはりシャークフィンアンテナが純正装着される車種であるため、トランクリッド右端にユーロアンテナが設置されています。

サイド編

サイドに関してはカラードタイプのドアハンドルが挙げられます。

カラードタイプのドアハンドル

市販車の場合多くのグレードでメッキタイプのドアハンドルとなっており、特にRS系に関しては「RS-B」というグレード以外はメッキタイプとなっている。問題はこの「RS-B」というグレードであり、前期型では2.0Lターボのみ、後期型では2.5LHVモデルのみでの設定となっている。つまり、後期型RS系グレードで2.0Lターボ車なのにカラードタイプのドアハンドルである場合、100%覆面パトカーとなります。もっと具体的に言えばリアから見てRS(4本出しマフラー)でHVエンブレム無し、サイドから見て窓枠がメッキでドアハンドルがカラードならビンゴ!!!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

そもそも「車自体の詳しい訳じゃないけど捕まりたくない!」って方には難しいだけの内容だったかも知れません。でも、慣れてくると自然と違いが分かるようになるんですよコレ(笑)

しかし、実際の取り締まりの現場では先代210系に比べ大幅に出力ダウンしたこともあり、評判は芳しくない模様です。いつまでの増備となるかも不透明な上、各都道府県費などでより市販車に近い見た目の車両が入る可能性も十分に考えられます。まだまだ先は読めませんが確実に現場に投入されています。

そんな感じで220系クラウン覆面の見分け方でした!最後までありがとうございました!

※当記事は交通違反を助長する為の情報ではありません

-クルマ 解説シリーズ
-, ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【180系クラウン】覆面パトカー見分け方マニュアル

 現在では多くが第一線を退いている180系クラウン覆面。しかしゼロとは言えない状況にあります。市販車では生産終了から15年が経過した通称ゼロクラウン、今回はその覆面パトカーに関して振り返りながら解説し …

ランクル70徹底解説

今回の記事はトヨタが1984年より製造、販売を続けている四輪駆動車であるランドクルーザー70について徹底的に解説していこうと思います。宜しくお願いします。 目次1 ランクル70の生い立ち2 ランクル7 …

新型ハリアー登場!【実車観察】

2020年6月17日に4代目となる新型ハリアーが発売されました。 先代である60系ハリアーは2013年11月に登場していることから、約6年半ぶりのフルモデルチェンジとなります。モデルチェンジのスパンが …

【新型センチュリー】同乗試乗!

2017年の東京モーターショーで発表され、2018年6月に発売となった新型センチュリー(UWG60)をお台場のメガウェブにて同乗試乗してきましたので、今日はその記録を書こうと思います。 前モデルのGZ …

【全店舗調査】ビッグモーターの街路樹問題

 連日世間を騒がせているビッグモーター。特に今問題となっているのは店舗の展示車などを見易くするために除草剤を散布しすぎるなどして街路樹を枯らしてしまっているのではないか?という問題。  これに関してビ …