クルマ 解説シリーズ

【ランクルプラド】前中後期の違い徹底解説

投稿日:2020年4月19日 更新日:

世界中で大人気のトヨタ ランドクルーザープラド。現在販売されている150系に関しては今年で11年目を迎えます。プラドシリーズとしては過去に前例の無い長寿モデルとなっています。そのなかで2回のマイナーチェンジが行われ、大きく分けて前期、中期、後期となっております。

前中後期の分かれ目

①前期

2009年9月~2013年8月に販売されたモデル。ガソリン車のみの設定でした。

②中期

2013年9月~2017年8月に販売されたモデル。途中2015年6月にディーゼル車が追加され、代わりに4.0Lガソリン車が廃止されました。また同時に2.7L車の6AT化もされました。

③後期

2017年9月~現在販売中のモデル。外装の変更と安全装備としてToyota Safty Sense Pが全車標準装備となったのが特徴。

外装の違い

フロント編

前期から中期に関してはボンネット、フェンダー等の変更は有りません。ただし、中期から後期に関してはボンネットの造形は大幅に変更され、フェンダーも変更されました。

前期のフロント
中期のフロント
後期のフロント

ヘッドライトは前期では全車ハロゲン、後期は全車LEDなのですが、中期に関してはハロゲンとLEDの両方が存在しております。TZ、TZ-GおよびTX-Lのディーゼル車のみLEDヘッドランプが標準装備され、その他のTX系ではオプション装備となっておりました。グリルに沿って下に伸びたLEDのポジションランプが特徴的です。

中期ハロゲン車
中期のLED車

リア編

テールランプが前期では上からにスモール&ストップ、ウィンカー、バックという配置になっています。中期でも基本的な配置は同じでクリアの上の方はスモール&ブレーキです。太いクリア部分2本のうち下の方はウィンカー、さらにその下がバックです。デザイン的には120系に似ていますが配置が異なります。後期では全体のレッドの部分がスモール&ストップで底辺部がバック、中央部がウィンカーという配置です。

ライセンスプレート上部のメッキガーニッシュは前期では両端部が下に伸びており、中期では左右に大きく伸びた形状に変更されました。後期ではまた短くなりました。

前期のリア
中期のリア
後期のリア
参考までに後期のテールランプのスモール&ウィンカー点灯状態です。

また、リアのトヨタエンブレムも前期は内側が通常のボディ色、中期ではメッキ、後期ではブラックになっています。バンパーの変更されています。

中期のエンブレム
後期のエンブレム

サイド編

サイドに関しては大きな変更は有りませんが後期のTZ-G及びTX-L(ディーゼル車)はサイドウィンドウ下部にメッキモールが追加されました。

メッキモール

また、中期よりドアミラーの付け根の部分にスタビライジングフィンという突起が追加されました。走行時の安定性を向上させる目的のようです。

内装の違い

前期ではセンター部分にシルバー加飾が2本通っているのが特徴的ですが中期ではエアコン操作パネルより下の部分が木目調に置き換えられ、上部のナビ周辺は横基調の加飾になりました。そして代わりにシフトレバー前方の収納部分の蓋が木目調からブラックに置き換えられました。また、前期ではTZ-Gのみだった木目調加飾が中期ではTX-Lでも装備されました。加えて、前期ではベージュ系の内装色を選択してもインパネはブラックでしたが、中期では下部がシートと同色になりました。

前期のインパネ
中期のインパネ マルチテレインセレクトの操作スイッチが大きな円形になったのも変更点
中期の内装 TZ-G
中期の内装

また中期のTX-L以上のグレードでエアコン吹き出し口周りのシルバー加飾が追加されました

中期

後期では大幅にデザインが変更されました。ステアリングも変更され、メーターパネルも大幅に変更されました。

後期
後期

中期では大きなマルチテレインセレクトのダイヤルが中央に鎮座していましたが、後期では上がマルチテレインセレクト、下がトランスファーのダイヤル、と2つ縦に配置されています。

後期

また後期になってTX-L以上のグレードにはエアシートが追加され、シートから冷風が出るようになっています。

後期
後期

ホイールの違い

120系では17インチのみでしたが150系では上級グレードで18インチが装着されました。なお、相変わらずPCD139.7の6穴となっています。

①前期

前期ではTZ系で18インチ、TX系で17インチのホイールが装着されていました。

②中期

中期では18インチのみデザインが変更されました。

中期18インチ
中期17インチ

③後期

後期では18インチが19インチに置き換えられました。またTX-Lでもオプションで19インチが選べるようになりました。17インチも若干デザインが変更されました。

後期19インチ
後期17インチ

エンジン&ミッションの違い

これに関してはマイナーチェンジとは関係なく、途中で大きな変更がありました。

①2009年9月~2015年5月

4.0Lガソリンエンジン×5AT

3955ccの1GR-FEエンジンです。V6のDOHCエンジンで120プラドやFJクルーザーにも搭載されたエンジンです。ただし120系のハイオク仕様に対しレギュラー化されました。

最高出力:276ps 最高トルク:38.8kgf 使用燃料:レギュラーガソリン

2.7Lガソリンエンジン×4AT

2693ccの2TR-FEエンジンです。直4のDOHCエンジンでハイエースなどにも搭載されています。ただしハイエースとはスペックが異なります。

最高出力:163ps 最高トルク:25.1kgf 使用燃料:レギュラーガソリン

②2015年6月~

2.8Lディーゼルエンジン×6AT

2754ccの1GD-FTVエンジンです。直4のDOHCエンジンでハイエースや海外向けハイラックスなどにも搭載されています。なお、2020年8月の一部改良によって最高出力、トルクともに向上しています。加えて最上級グレードであるTZ-Gではパドルシフトが装備されたのも特徴的です。

最高出力:177ps 最高トルク:45.9kgf 使用燃料:軽油 (2015年6月~2020年7月)

最高出力:204ps 最高トルク:51.0kgf 使用燃料:軽油 (2020年8月~)

1GD-FTV

2.7Lガソリンエンジン×6AT

2693ccの2TR-FEエンジンです。2015年の改良で6ATとの組み合わせになりました。直4のDOHCエンジンでハイエースなどにも搭載されています。ただしハイエースとはスペックが異なります。

最高出力:163ps 最高トルク:25.1kgf 使用燃料:レギュラーガソリン

グレード体系の違い

①前期

TZ-G 4.0Lガソリン 7人乗り (本革シート)

TZ 4.0Lガソリン 7人乗り

TX Lパッケージ 2.7Lガソリン 7人乗り (本革シート)

TX 4.0Lor2.7Lガソリン 7人乗り

TX(5人乗り) 2.7Lガソリン 5人乗り

②中期Ⅰ期(2013~2015年5月)

TXの4.0L車が廃止され、TX-Lの5人乗りが追加されました。

TZ-G 4.0Lガソリン 7人乗り (本革シート)

TZ 4.0Lガソリン 7人乗り

TX Lパッケージ 2.7Lガソリン 5or7人乗り (本革シート)

TX 2.7Lガソリン 5or7人乗り

③中期Ⅱ期(2015年5月~2017年8月)

ディーゼル車の登場で組み合わせが複雑になったので分けて記載します。TZが廃止され、TZ-Gはディーゼル専用グレードに。また、ディーゼル車では選べないグレードと定員の組み合わせがあります。

【ディーゼル】

TZ-G 7人乗り (本革シート)

TX Lパッケージ 7人乗り (本革シート)

TX 5人乗り

【ガソリン】

TX Lパッケージ 5or7人乗り (本革シート)

TX 5or7人乗り

④後期

TZ-Gは相変わらずディーゼルの7人乗りのみですが、TX系ではエンジンと定員の組み合わせが全て選べるようになりました。

【ディーゼル】

TZ-G 7人乗り (本革シート)

TX Lパッケージ 5or7人乗り (本革シート)

TX 5or7人乗り

【ガソリン】

TX Lパッケージ 5or7人乗り (本革シート)

TX 5or7人乗り

最後に

まだまだ細かい装備の設定など上げるとキリが無いのですが、150系プラドの前中後期の違いに関して解説しました。少しでも150プラドを知り、または購入の参考になれば幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。

トヨタ自動車の公式サイトはこちら

https://toyota.jp/landcruiserprado/?padid=from_landcruiserprado_top_navi_top

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