2016年より全国に配備された210系クラウンアスリートの交通取り締まり覆面パトカー、現在では後継機である220系が交通取り締まり用覆面としても導入されていますが、現状最も数が多く、最大勢力の交通覆面であると言えます。
↓最新型である220系クラウンの覆面パトカーに関してはコチラの記事で徹底解説しています。
目次
まずは前期後期&グレードを覚えよう
基本的に全国に国費で導入されるクラウンのパトカーは後期型です。市販車としてある程度台数が販売されて問題無いことを確認してからという意味合いなのか毎回こうです。実際210系に関しては2012年12月に登場し、2015年10月にマイナーチェンジが行われ後期型に、パトカーとしては2016年度に導入が開始され、市販車が2018年6月にモデルチェンジしても2020年度初頭までパトカーのみ生産が継続されました。
後期型であること
まず210系クラウン覆面パトカーは100%後期型です。前期型であれば一般車両です。これは現状、全国的に例外の無い法則となります。見分けるにはフロントからだとフォグランプ周りの造形、夜であれば2本ラインの特徴的なスモールランプ、リアからであればテールランプのデザインやバンパー部分のリフレクターの有無が挙げられます。
前期後期の見分け方に関する詳細はコチラの記事で解説しています。↓
ボディーカラーが白黒銀!
現状配備が確認されている210系クラウンアスリートの覆面パトカーの外装色は白、黒、銀のみです。
以上3色であれば覆面パトカーの可能性が出てきます。
「3.5アスリートS」であること
軽く同クラウンアスリートのグレード構成を解説すると、安い方から「アスリート」「アスリートS」「アスリートG」の3種類が存在します。搭載されるエンジンは純ガソリンNA車が2500cc(2WD&4WD)と3500cc(2WDのみ)、後期から追加された2000ccターボガソリン車(2WDのみ)、ハイブリッド車が2500cc+モーター(2WD&4WD)となっています。基本的にそれぞれのエンジンに3種のグレードが存在しますが、唯一3500cc車は上位2グレードのみの設定、つまり無名の「アスリート」は存在しません。
そして交通覆面パトカーに採用されているのは最も高出力である3500ccガソリン車の安い方のグレード、つまり3.5アスリートSとなります。一応仕様書的には3000ccクラス以上だったのですが、200系にあった3000ccロイヤルは廃止され、この規定を満たすクラウンは同グレードのみとなった為このグレードとなっています。(紆余曲折あって後継の220系の際には仕様書の規定を改定する流れとなりましたが)
歴代クラウン覆面はグレードエンブレムは無いことで有名でしたが、210系に関してはしっかり装着されています。ちゃんと「AthleteS」って書いてあります。
問題は3.5L車を見分けることなんですが、これも210系は割と簡単です
①当然ながらハイブリッドエンブレムが無い
フロント
サイド(フロントフェンダー)
フロントフェンダーに「HYBRID」のエンブレムが装着されているのがHV車となります。あくまでHV車とそれ以外を見分ける方法ですが判断材料の1つにはなりますね。
リア
HV車ではトヨタマーク内側がブルーに、そして右下にハイブリッドエンブレムが追加されています。
②マフラーカッターが装着されている&デフューザー部分が黒色
マフラーカッターが左右2本で出ている車両が3.5L車もしくは2.0Lターボ車となり、ターボ車はデフューザー部分がボディ同色となるので、黒デフューザー×マフラーカッターの車両は3.5L確定です。ボディカラーが黒ならどうするんだって?そりゃ分かりませんよ(笑)
総合的に見て判別しましょう。
③フロントバンパー左右にブレーキ冷却用のダクト
このフォグランプ横の部分、通常は右のように塞がっているのですが、3.5L車に限り穴が開いていて貫通しています。通常のクラウンアスリートより強力なブレーキシステムを搭載する3.5L車専用の装備で、冷却効率を上げる為の仕組みです。暗いと分かりにくいですが確実な違いとなります。
④大型ブレーキキャリパー&ローター
これまた分かりにくいですね。
ブレーキローターやキャリパー本体も3.5L車には大型のモノが装着されています。また、3.5L車にはキャリパーカバーが装着され、黒色になっており、キャリパー本体の機構が露出していないのがお判りいただけるかと思います。
ただし、通常の純正18インチホイールのデザインだと走行中に視認するのは中々厳しいです…
細かいようですが、そのうち分かるようになります。というか210系に関しては販売台数のうち、かなりの割合をHV車が占めますのでハイブリッドエンブレムが無い時点で怪しいを思った方が良いかもしれません。
トヨタセーフティーセンス関連の装備が未装着
所謂先進安全装備ってヤツですね。主に見分けるポイントとしてはフロントガラス上部のカメラおよびフロントグリルのエンブレム周りです。
装着車両であればフロントグリルのエンブレム周囲がレーダー照射部分となるので、エンブレムは平滑でプリントされたような独特な物となります。覆面パトカー含む非装着車は通常のエンブレムが装着されています。
え?市販車でも付いてないクラウン居るじゃん?って方
2015年10月に後期型となり、2016年8月の標準装備となりました。それ以前からオプションで選ばれる方もそこそこ居られました。なのでレス仕様の後期って時点で怪しい要素となります。
覆面パトカーとしての装備
ルーフの反転灯のフタ
覆面パトカーと言えばコレ!って感じの装備ですね。ただ、クラウンのルーフ反転灯はメーカー純正ってこともあって、処理が綺麗なので近くで見ないと中々分からないかも。貴方のクルマがトラックやミニバン、SUVならアイポイントの高さから見えるかもしれませんが…
格納される時は車両左側(助手席側)に倒れる形となってフタが閉まる形です。閉まった状態のフタはやや左寄りに位置しています。前後方向の位置としてはBピラーの延長線上ですね。ソレ知ったから何だって話なんですが(笑)
非メッキ仕様の18インチホイール
210系クラウンアスリートの市販車では17インチと18インチの仕様が純正で設定されています。3.5L車は18インチ、それ以外では17インチが標準装備とされていますが、全車オプションで18インチの選択が可能です(約13万円なのですが、結構装着車両多いですね)。覆面は3.5Lなので18インチ、このデザインを覚えましょう。
問題はその塗装で、市販車では排気量などで差はあれど、スパッタリング塗装が施され、スモークメッキの様になっています。しかし覆面ではコスト削減の為なのか、単なるシルバー塗装です。全くキラキラしてないです(笑)。
ただし、覆面でも稀にオプションでスパッタリング塗装仕様を選択していることも…
さらに降雪地域ではスタッドレスの期間に別のホイールを装着していたりする例も多いです。しかしこの場合は一度見てしまえば目印になります。まぁ別のホイールと言っても所謂量販店の安いセットのアルミホイールが基本です、高級ブランド物でも何でも無いので印象に残りにくいですがね。
フロント編
①フロント警光灯
緊急車両としての装備ですね。210系クラウンアスリート覆面ではフロントグリル内に装備されており、明るい時であれば白っぽい部品が当該箇所に確認できると思います。しかし、一部地域の車両では目立たないように、より小型の警光灯を採用しているケースもあるので注意が必要です。
②2段のルームミラー
こちらは白黒パトカーはもちろん、教習車などでも見られる装備ですね。簡単に言うと、助手席に座っている人が後部を確認出来るようにルームミラーが追加されている、ってことです。
外からだと中々確認しづらいかもしれませんが、見えるチャンスはあると思いますので要素の1つとして覚えておきましょう。
③トップシェードの有無とカメラ関係
フロントガラス上端部に入っているブルーのぼかしですね。市販車ではアスリートS以上で標準装備となりますが、覆面パトカーはアスリートSのエンブレムを装着しながらもトップシェードが装備されません。
つまり、「アスリートS」でトップシェードなしなら覆面確定です!
加えて赤丸印部分のカメラは運転支援機能の機構ですので、覆面には非装着となります。ですが、覆面でもドライブレコーダーは装着されていることが多いです。
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リア編
①ユーロアンテナ
まず初めに、210系クラウンの市販車にはルーフに何もアンテナの付いていない車両と、T-Connect用のシャークフィンタイプのアンテナを付けた車両が存在します。
覆面に関してはユーロアンテナと呼ばれる黒い棒状のアンテナを装着している車両が多いです。
コレ、警察無線のアンテナなんですが、基本的にルーフに穴を開けておらず、リアガラス外周に配線を沿わせてトランクから車内に引き込んでいます。地域によってバラつきがあり、雑な所はとことん雑でバレバレです(笑)。左上の画像だとアンテナ下側に細い黒い配線が出ているのが確認できると思います。右上の画像だとアンテナ右側の窓の縁に配線が通っているのが確認できると思います。
あくまで”多い”というだけでアンテナレスの車両もあれば、市販車と似たシャークフィンタイプの偽装アンテナを装着した車両も存在します。やはり複数の要素から総合的に判断する必要があります。
②ハイマウントストップランプが4灯LED
210系クラウンアスリートの市販車の場合、ハイマウントストップランプは「アスリートG」および「アスリートS」が6灯、最廉価の「アスリート」が4灯となっています。
覆面の場合は基本的に「アスリートS」で4灯ですので、明らかに市販車で存在しない組み合わせとなります。加えて、覆面では濃いスモークのリアガラスな上でハイマウントストップランプ周辺が切り抜かれている車両が多いのも特徴的です。
ですが、これも警視庁(東京)や茨城県警では例外も存在します。これらは各都県費で導入された車両で、より市販車に近い仕様となっています。
何にせよ例外の無い法則は無いってことですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
そもそも「車自体の詳しい訳じゃないけど捕まりたくない!」って方には難しいだけの内容だったかも知れません。でも、慣れてくると自然と違いが分かるようになるんですよコレ(笑)
そんな感じで210系クラウンアスリート覆面の見分け方でした!最後までありがとうございました!
※当記事は交通違反を助長する為の情報ではありません
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