まず一発試験とは?
この一発試験という言葉に馴染みの無い方も多いかと思います。言葉自体は通称ではありますが、指定教習所に通わずに、試験場(免許センター)にて技能試験を受験して運転免許を取得する方法になります。指定教習所や合宿を利用した場合と比較すると以下のようなメリット&デメリットがあります。
メリット
・費用が抑えられる(多くの場合)
デメリット
・下手すると一生受からない
・受験可能なのが平日のみ
・難しい
といった具合になります。今回は一発試験にて大型一種免許を取得していこうと思います。
流れ
先輩方の中には古の免許区分の時代に、場内のみを走り大型免許を取られた方も居られるかと思います。しかし現在は場内の技能試験に合格して仮免許を取得、5日間以上の路上練習を経て、本免許の技能試験を受験して合格すれば晴れて免許交付という流れになります。また私の場合は既に限定なしの準中型を持っていたので必要ありませんが、普通一種や準中型5t限定の方は別途取得時講習を受講する必要があります。
上記の流れの中でネックとなりやすいのが路上練習となっており、1日2時間程度ということから10時間程度が必要となり、練習に使用した車両の車検証のコピーや、同乗者の免許番号の提出が求められます(都道府県により差あり)。近隣に大型一種を取り扱っている届出教習所や交通安全研修所などがある、または会社や友人に依頼出来る方は問題ありませんが、練習環境を用意できない方にとっては厳しいと言えますね。
練習1時間目
私の場合は試験場併設の交通安全研修所にて練習しました。まず1時間目ということで外周を走っていきます。空荷の大型トラックですので発進加速は問題ありませんが、ブレーキが乗用車とは異なりエアブレーキとなっていますので難しいです。わずかな遊び部分があった後に急激に効くという感触ですので多少の慣れが必要かと思います。あとは当たり前と言えば当たり前なのですが、ホイールベースが7mを超える車体ですので、普通に外周のカーブを走るだけでもちゃんと見てないと、気付いたら後輪が脱輪or白線を踏んでいるという事態になってしまいます。最後にS字を抜けてみてこの日は終了。S字はフロントを思いっきり寄せるようにすればさほど難しくありませんでした。
練習2時間目
2時間目は軽く外周とS字、坂道発進を行った後に、隘路の課題練習をしました。一番最初はややハンドルを切るタイミングが早く、一度切り返しを行って収めました。自分なりのやり方としては、2本の線の真ん中よりも少し奥に自分が行ってから一気にハンドルを切り、曲がる方向と逆のミラーに曲がった先の線が見え始めたら後輪との間隔を見ながら状況によってはハンドルを少し戻したりして調整しながら停めるという感じです。止まってはいけませんが、限りなくゆっくり進んだほうがやりやすいです。絶対に一発とは行かなくても左右の線の前端部とバンパーがツラになるorちょい超えてしまう程度で停められるようになりました。
練習3時間目
3時間目は全ての課題を通しで行いました。路端停車と発進も行いました。大型車はリアオーバーハングの振り出しが大きいため、発進時に左後方を目視で確認しなければなりません。なぜかこの試験場の路端停車の場所が路面の凹凸からか、油断していると後退してしまうため注意が必要でした。なお、流れとしては縁石と車体を30cm以内に近づけて平行にして停車→ニュートラル&サイドブレーキ→試験官がOK→発進時にはハンドルを半回転させて少し進んだら左振り出し確認→そのままハンドルを切り足しながら左ミラーがポールに接触しないように避けて進行。といった形になります。そもそも30cm以内に停車させる時点で左ミラーとポールの間隔はかなり近く感じますし怖いです笑。中には寄せきれず停車からやり直しになる方も居られるようです。
仮免試験1回目
さぁやって参りました仮免許試験1回目。いつも通り申請書やら何やら書類を書いて適性検査です。そして皆大好き深視力検査です。一度再検査になりましたがなんとか2回目でパス。待合室が何となく仕切られているのみで学科試験(指定教習所卒業の人々)も居るので誰が大型仮免受験者かわかりません。そして学科試験が始まり、その後我々も呼ばれました。本日の大型仮免受験者は2名のようです。とりあえず発着点に呼ばれたので、階段を下りて車に向かいます。助手席の試験官から指示があり、もう1人の方が一番目のようで運転席へ、私は後部座席へ座るよう言われました。ダブルキャブの大型トラックの後ろに乗るのも初めてです。左右に長いベンチシートで4人分のシートベルトがあり、フロントシートとはかなり離れており足元は広いのですが、巨大のエンジンが後ろ側にも出っ張っているため中央二席はあまり広くないです。そして一人目の方がスタート、慣れているようですが、勢いがありすぎて所々白線を踏んでしまっています。そして右左折時の寄せも甘い印象でした。隘路では課題の趣旨を理解していなかったようで曲がる前の外側の線を踏んでしまい失格。お情け?で切り返して収めるところまでやらせてもらえていたようです。
そして自分の番です。周囲を一周確認してから乗り込み、諸々の動作を行ってからエンジン始動、発進します。発進時にケツ振りで発着点のポールに当てないように振り出し確認を忘れずに。そして慣らし走行の区間が終わり、左折で外周路に入ります。左折は上手く行くも左コーナーで左後輪が脱輪小?って感じでまずいなぁ、っと思ってると試験官のペンが動いたぁ~。そして若干動揺して少しウィンカーが遅れるもコレはペンが動くことはなく…
なんだかんだで進みつつお次は隘路で、今回は右折進入のコースです。これは2速まで落として本当に微速で進入しました。なんとか一発切り返し無しでクリア!過去最高に手前で綺麗に収められました。その後も1回左コーナーで後輪が怪しく試験官のペンが動きましたが、課題も全てこなして発着点に到着です。
もう1人の受験者を降ろしてから試験結果が発表されます。結果は「合格です」。その後にて仮免許証と路上練習申告書が交付されて本日は終了です。