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トヨタV8エンジンが終焉を迎える!?

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トヨタの現行V8エンジンであるURエンジンが数年を掛けてV6ツインターボに置き換えられるという話が広がっています。2017年に登場した50系LSではV8エンジンはカタログ落ちし、間もなくモデルチェンジが行われるであろうランドクルーザー200やタンドラでもV8エンジンが廃止されるという説が有力になっています。

レクサスのスポーティモデルなどではV8が残るという話も有りますが、ダウンサイジングされターボ化される模様です。1つの時代が過ぎ去るのは事実です。

ここで現在のUR系V8エンジンについて振り返ろうと思います。

そもそもURエンジンとは?

従来のUZエンジンの後継として約17年ぶりに完全新規開発のV8エンジンとして2006年に登場したエンジンです。旧世代のUZエンジンは13#系クラウンに採用され、その後初代セルシオに採用されました。そして排気量を変えながらも3代目セルシオ(海外ではレクサスLS)まで採用されました。その後に新型40系LSへのモデルチェンジに合わせ、2006年に新開発のUR系のエンジンが登場しました。

4.0Lが登場し、のちにSUV用の4.7Lが登場、新世代の4.3Lが登場という流れだったUZエンジンに対し、最初から4.6L、5.0L、SUV用の5.7Lというバリエーションが用意されたのがURエンジンとなります。

また、UZエンジンでは内径×行程の寸法がそれぞれ異なったのに対し、URエンジンでは3バージョンとも内径は同一で、行程の寸法変更で対応しています。

URエンジンのバリエーション

1URシリーズ

排気量:4608cc 内径×行程(mm): 94.0×83.0 V型8気筒 DOHC 32バルブ 

UR系統で一番排気量の小さいシリーズです。このシリーズには大きく分けて2種類存在しており、燃料供給装置が直噴のモノとそうでないモノに二分されます。

①1UR-FE

電子制御式燃料噴射装置 (EFI)を採用しています。

スペック

最高出力:318ps 最高トルク:46.9kgf (日本仕様ランクル200のもの)

採用車種

ランドクルーザー200、タンドラ、セコイア、レクサスGX460、レクサスLS460&GS460(アジア圏等一部の国)

②1UR-FSE

筒内直接+ポート燃料噴射装置(D-4S)を採用しています。

スペック

最高出力:385ps 最高トルク:51.0kgf (日本仕様初期型レクサスLS460のもの)

採用車種

レクサスLS460(ロングボディやAWD含む)、レクサスGS460、クラウンマジェスタ(200系2WDのみ)

2URシリーズ

V型8気筒 DOHC 32バルブ 排気量:4968cc 内径×行程(mm): 94.0×89.5

先程の1URエンジンのストロークを増やした構造になっています。これも大きく分けて2種類存在します。ハイブリッド車用のモノとレクサスのスポーティモデル用のタイプになります。

①2UR-FSE

スペック

最高出力:394ps 最高トルク:53.0kgf (日本仕様初期型LS600h)

採用車種

レクサスLS600h(ロングも含む)、センチュリー(60系)

②2UR-GSE

スペック

最高出力:423ps 最高トルク:51.5kgf (レクサスIS Fのもの)

採用車種

レクサスIS F、RC F、GS F、LC500

3URシリーズ

V型8気筒 DOHC 32バルブ 排気量:5663cc 内径×行程(mm): 94.0×102.1

大型SUVやピックアップトラック用のエンジンです。UR系で唯一内径より行程が長いロングストロークのエンジンとなっています。

①3UR-FE

スペック

最高出力:377ps 最高トルク:54.5kgf

採用車種

レクサスLX570、ランクル200(中東や北米等)、セコイア、タンドラ

②3UR-FBE

日本では一番馴染みの無いエンジンですね。これは燃料の仕様が異なりエタノール85%用です。

採用車種

タンドラ、セコイア

現在日本で買えるトヨタ製V8搭載車

①ランドクルーザー200

陸の王者ランドクルーザーです。弟分のプラドではV6モデルがカタログ落ちしましたが兄貴分の200系ランクルではV8が健在です。しかし、来年あたりにモデルチェンジされ、3.5LV6エンジンとモーターのハイブリッドになるという噂もあります。

お値段482万円から

②センチュリー

もはやドライバーズカーではありませんが現行センチュリーではV8エンジンとモーターが組み合わされたハイブリッドとなっています。こちらは2018年に登場し、年数も経っていないことから暫く安泰かと思われます。

お値段1996万円から

③レクサスRC F

画像はマイナーチェンジ前

レクサスのスポーティクーペですね。

お値段1040万円から

④レクサスGS F

間も無く生産終了となるレクサスのミドルサイズセダンです。セダンで大排気量V8という貴重な存在です。

お値段1144万円から

⑤レクサスLC500

レクサスのフラッグシップクーペです。内外装ともに高級感溢れるモノになっています。またFモデルとは異なり10速ATが組み合わされます。

お値段1326万円から

⑥レクサスLX570

レクサスのフラッグシップSUVです。ランクル200とシャーシを共有し、登場から13年経つことなどから、残りの販売期間はそう長く無いかもしれません。5.7Lエンジンで現在の国産乗用車では最大排気量を誇ります。

以上6台が現在、日本国内の正規販売にて新車で買えるトヨタ製のV8エンジン搭載車でした。また、他メーカーの国産車ではV8エンジン搭載車は有りませんので、国産車というカテゴリーでもこの6台のみということになります。

最後に

環境問題等もあり、ダウンサイジング化、電動化が進む中でV8エンジンは更に貴重な存在になっていくことでしょう。高価な車両本体に加え、高い自動車税、燃費の悪さなど、維持する上でも問題点は沢山有ります。しかし、このようなクルマに乗れる最後の時代かもしれません。大排気量V8の魅力を少しでも感じて頂ければ幸いです。最後までありがとうございました。

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