全国的に配備が開始されて10年以上が経つ200系クラウンの交通取り締まり覆面パトカー、現在では後継機である210系や220系の配備が進み退役が進んでいますが、まだまだ現役の車両も見られます。一部の地域では取り締まりの第一線を退いた後、隊員のお買い物カーや移動オービス運用時の詰所的な用途になっているケースも見受けられます。でもあんまり乱暴な運転されるとね…警察車両ってバレてますよ笑
↓後継機である210系クラウンの覆面パトカーに関してはコチラの記事で徹底解説しています。
目次
まずは前期後期&グレードを覚えよう
基本的に全国に国費で導入されるクラウンのパトカーは後期型です。市販車としてある程度台数が販売されて問題無いことを確認してからという意味合いなのか毎回こうです。実際200系に関してもマイナーチェンジが行われた後の後期型が導入されています。
ロイヤル後期型であること
これが後期型ロイヤルの外観となります。まずはこのディテールを頭に叩き込みましょう。
現在配備が確認されている200系クラウンの交通覆面パトカーは、100%ロイヤルの後期型となります。これは現状、全国的に例外の無い法則となります。見分けるにはフロントからだとフロントグリルやバンパーの形状、リアからであればテールランプのデザイン等のポイントが挙げられます。
ボディカラーが金銀黒青!
現状配備が確認されている200系クラウンの覆面パトカーの外装色はシルキーゴールドマイカメタリック、シルバーメタリック、ブラック、ダークブルーマイカの4色となっています。覆面と言えば白は?って思われる方も多いかと思いますが、200系市販車では180系にあったソリッドホワイトの設定が消滅し、有料カラーのパールホワイトのみになった事もあってか警察車両として白色の設定が無くなりました。とは言っても後継の210系ではパールホワイトの覆面も居るので(というかそれが一番多い)ので注意してください。
余計なオプション装備は無い
外観上分かりやすい点として、フロントグリルのミリ波レーダー照射部分が装備されない、コーナーセンサーが非装着などの点が挙げられます。流石にミリ波レーダーに関しては高価な装備であった為に市販車でも装着車は少ないですが、コーナーセンサーはそれなりに装着車両も多いので一つの手掛かりにはなりますね。しかし!一部では事故の修理等の際に中古パーツを用いているのか、リアだけ何故かコーナーセンサーが付いている、というような覆面パトカーも存在しますので100%とは言えません。なお、当然ながらサンルーフ(トヨタなのでムーンルーフ)やエアロパーツ等は装着されていません。
3.0Lであること
交通取り締まりに用いる覆面パトカーはその使用用途から、一定以上の排気量であること等が仕様書により規定されています。この当時の要件では3000ccクラス以上となっていました。同200系クラウンロイヤルにおいて排気量による外観の違いは僅かですが、標準装着されているホイールが異なります。
2.5Lでは16インチ、3.0Lでは17インチが標準装着されており、一応一部2.5Lのグレードでもオプションによって17インチホイールが装着可能でした。覆面パトカーは3.0Lなので17インチホイールが標準装着となっています。なお、降雪地域ではスタッドレスの時期に別のホイールを履いているケースも多く、あくまで参考程度の一つの要素としてお考えください。
覆面パトカーとしての装備&特徴
ルーフの反転灯のフタ
覆面パトカーと言えばコレ!って感じの装備ですね。ただ、クラウンのルーフ反転灯はメーカー純正ってこともあって、処理が綺麗なので近くで見ないと中々分からないかも。貴方のクルマがトラックやミニバン、SUVならアイポイントの高さから見えるかもしれませんが…
格納される時は車両左側(助手席側)に倒れる形となってフタが閉まる形です。閉まった状態のフタはやや左寄りに位置しています。前後方向の位置としてはBピラーの延長線上ですね。ソレ知ったから何だって話なんですが(笑)
フロント編
ゼロクラウン時代の途中から前面警光灯は全車LEDとなった上、ゼロとも210系とも異なり警察車両を含めた全車フロントガラス上部のトップシェードが標準装備となる200系クラウン。やや難易度は高いものの、押さえるべきポイントは複数あると言えます。
①フロント警光灯
緊急車両としての装備ですね。200系クラウン覆面ではフロントグリル内に装備されており、明るい時であれば白っぽい部品が当該箇所に確認できると思います。
②2段のルームミラー
こちらは白黒パトカーはもちろん、教習車などでも見られる装備ですね。簡単に言うと、助手席に座っている人が後部を確認出来るようにルームミラーが追加されている、ってことです。しかし、一部の車両では目立たないように市販車と同様のルームミラーとした上で、横に吸盤式の補助ミラーを装着しているケースもあるようです。
外からだと中々確認しづらいかもしれませんが、見えるチャンスはあると思いますので要素の1つとして覚えておきましょう。
③バンパー部分両脇が貫通している
この部分、市販車の200系クラウンロイヤル後期型では貫通しておらず、覆面パトカーでは車外向けのスピーカーが装備される関係から貫通しています。同じデザインのバンパーを持つ市販車でも放熱の関係からか後期型ハイブリッドでは貫通しています。しかし、通常の白黒パトカーでは屋根上にスピーカーが備わる関係から必要無くロイヤル市販車同様塞がっています。見分ける練習をする際は後期型のHV車で行いましょう。笑
リア編
①ユーロアンテナ
まず初めに、200系クラウン後期型の市販車にはルーフに何もアンテナの付いていない車両と、純正マルチ用のシャークフィンタイプのアンテナを付けた車両が存在します。前期型であれば純正マルチ付き車には黒い棒状のアンテナが備わりますが、警察無線用のそれよりも短いですし、何より覆面は後期型であることを頭に叩き込みましょう。
覆面に関してはユーロアンテナと呼ばれる黒い棒状のアンテナを装着している車両が多いです。
コレ、警察無線のアンテナなんですが、基本的にルーフに穴を開けておらず、リアガラス外周に配線を沿わせてトランクから車内に引き込んでいます。地域によってバラつきがあり、雑な所はとことん雑でバレバレです(笑)。左上の画像だとアンテナ下側に細い黒い配線が出ているのが確認できると思います。右上の画像だとアンテナ右側の窓の縁に配線が通っているのが確認できると思います。
あくまで”多い”というだけでアンテナレスの車両もあれば、市販車と似たシャークフィンタイプの偽装アンテナを装着した車両も存在します。やはり複数の要素から総合的に判断する必要があります。
②ハイマウントストップランプ周辺のスモーク切り欠き
覆面パトカーではリア3面にスモークフィルムが施工された車両が多いですが、一般車両に比べて警察車両ではハイマウントストップランプ周辺がきちんと切り抜かれている車両が多い傾向にあります。正直こんなに真面目に切り抜かなくても、透過率0%とかのヤバいフィルムじゃ無い限り車検は通るんですけどね。210系のようなハイマウントストップランプ本体に市販車との違いは無い上に、例外的な車両も存在する為、あくまで一つの参考程度の要素としてお考えください。
③グレードエンブレムが非装着
これは詳しくない方でも結構御存知かと思われますが、トランクリッド右側の「Royal Saloon」等のエンブレムが覆面パトカーには装着されていません。この法則は200系までで、後継の210系では元からエンブレムが装着されています。しかし。200系以前の車両であっても後付けでエンブレムを付けている覆面パトカーも存在しますのでご注意ください。
サイド編
①ドアハンドルがボディ同色でメッキ無し
市販車の200系クラウンであればドアハンドル部分にはメッキ加飾が備わりますが、警察車両に関してはボディ同色でメッキ無しの素っ気ないモノとなっています。一応モノ自体はカローラやプリウスの流用だとか…
②助手席ドアにキーシリンダーが装備されている
この特徴は200系クラウンまでとなりますので、210系以降には通用しません。市販車のクラウンでは外側からメカニカルキーにて施錠開錠が可能なキーシリンダー(鍵穴)が運転席ドアとトランクのみに付いているのですが、警察車両では追加で助手席ドアにも装備されています。市販車であればオプションやグレード問わず設定ありませんので分かりやすいポイントかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
そもそも「車自体の詳しい訳じゃないけど捕まりたくない!」って方には難しいだけの内容だったかも知れません。でも、慣れてくると自然と違いが分かるようになるんですよコレ(笑)
そんな感じで200系クラウン覆面の見分け方でした!最後までありがとうございました!
※当記事は交通違反を助長する為の情報ではありません