クルマ 解説シリーズ

【体験記】ユーザー車検を受けてみた

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 車に乗る上で必須なのが車検。車検を受ける方法は大きく二つに分けると、ディーラーや車屋に車を預ける方法と、ユーザー車検として運輸支局に自ら車を持ち込んで受ける方法に分けられます。今回は後者のユーザー車検にて車検を受けてきたので、その流れを紹介していこうと思います!

※注意

 あくまで車検というのは”公道を走る上での最低限のレギュレーションを満たしているか?”という検査になります。「車検に受かったから2年間全くトラブル無く乗れる」というのは大きな間違いです。

まず予約しよう

 ユーザー車検を受ける為に忘れてはならないのが事前予約になります。飛び込みで予約なしでも受けられるケースもあるようですが、結構混んでいるケースが多いので事前予約しましょう。大体1日が4つの時間帯で分けられていて予約できます。私は前日夜に午後前半の枠を予約しました。

↓予約はこのサイトからできます

https://www.reserve.naltec.go.jp/web/ap-entry?slinky___page=forward:A1001_01

運輸支局到着

 今回車検を受けるのは愛知運輸支局という場所になります。まず駐車場に車を置いて書類の手続きに向かいます。駐車場自体あまり広くない上に、積載車などトラックも駐車されてますので結構狭いです。運転に自信の無い方は既に怖いかもしれません笑

書類の記入

 必要書類として持参する必要があるのは車検証と自賠責保険証明書、(あれば)定期点検整備記録簿の3点のみですが、場合によっては自動車税納税証明書も必要です。今回は車検証と自賠責保険証明書のみを持参しました。

 そして受付にて配布されている自動車検査票、自動車重量税納付書、継続検査申請書の3枚を貰って記入していきます。記入台に記入例が用意されていますので初めてでも簡単に記入できました。内容としては車検証だけ用意すれば記入可能です。ただ混雑していて記入台が空かなかったりで時間掛かりました。

自動車検査票の記入例
自動車重量税納付書の記入例
継続検査申請書の記入例

 全て記入したら隣の棟に移動して、窓口にて車検証を提示して必要分の印紙を購入して、先ほどの自動車検査票と自動車重量税納付書に貼り付けます。あと忘れちゃいけないのが自賠責保険の加入です。持参するのは前のやつで、今回車検を受けた後の2年分を加入します。

 以上の書類を用意出来たらメインの棟に戻ります。そして窓口の方に書類を確認してもらいます。問題なければ判子を押してもらって、いってらっしゃい~みたいな感じです。

いざ検査コースへ

 そして自分の車に戻ってコースに並びます。あ、場内の道順はよく確認しておきましょう。私はマヌケ過ぎて一回場外に出てしまいました(笑)。ナンバーの無い車両なら大惨事でしたね。順番待ちの時間が結構長いのですが、中には列の途中で車を置いてどっかに行かれる方もいらっしゃいます。進まないなーって思ってよく見ると無人だったりします(笑)。

検査コースに並びます

灯火類と車台番号等のチェック

 まず最初の検査は灯火類とかのチェックになります。だいたい建物に入る手前で職員が近づいて来るので書類を渡します。ヘッドライト、テール、ウィンカー諸々ですね。1つでも切れていたらもちろんアウトです。そして「一回エンジン切ってください」と言われます。要はメーターパネル内の警告灯のチェックです。最後に「ボンネットを開けてください」と言われますので開けます。エンジンルーム内のチェックと車台番号の確認です。普通ならこれで次の検査ですが…「フォグランプの高さが怪しいので後で測定コースの方にお願いします」と言われちゃいました。これ、忘れがちなんですが、フォグランプの高さって地面からランプ下縁部まで25cm以上無いとダメ(年式等にもよる)なんです。車種によっては元からフォグと地面が近いクルマもあるのでローダウンされている方は要注意です。そして「初めてですか?」と聞かれましたので、正直に答えると、インカムで「○○(車種)の兄ちゃん初めてらしいから、横付いてサポートしてやって」と連絡して下さりました。ありがたい

サイドスリップ&ブレーキ&メーター検査

 これが次の項目です。サイドスリップ検査はクルマがちゃんと真っすぐ進むか?という検査になります。異常が無ければ普通に数メートル進むだけで

電光掲示板に

「サイドスリップ 〇」

の表示が出ます。

 続いてブレーキ類の検査になります。基本的には上の電光掲示板の指示に従って操作するだけです。

「ブレーキを掛ける」

と出たらブレーキを踏みます。思いっきり踏みましょう。

「ブレーキ 〇」

次はサイドブレーキ

「サイドブレーキを掛ける」

と出たらしっかりサイドブレーキを掛けます。

「サイドブレーキ 〇」

これらは掛け方が甘いと不合格になる可能性があるようです。

そしてスピードメーター検査です。ローラーの上に駆動輪が載った状態でDレンジに入れ、40km/h出るまでアクセルを踏みます。普通に道路を走る時とは感覚が違うので始めてだとちょっと戸惑いますね。

なんとか43km/hぐらいでパッシング

結果は「〇」

光軸検査

 ヘッドライトの光軸を検査されます。鏡が付いた機械が左右を行き来してそれぞれのヘッドライトを検査します。

さて、ロービーム点灯。検査されて…

「ロービーム 左× 右×」

え…

んで、ローで不合格になった場合はハイで検査します。

結果は

「ハイビーム 左〇 右〇」

良かったぁ~

排ガス検査

 ざっくり言うと、排気ガスに含まれる成分が基準値に収まっているかという検査です。測定器に繋がれたプローブをマフラーに突っ込みます。

 プローブを奥まで突っ込んだら、足の形が描かれた板の部分に乗って待ちます。不正防止?でしょうか。結果は「〇」

下回り検査

 これは文字通り下回りに異常な箇所が無いかチェックされます。中央部分に穴が開いていて、下から職員がチェックします。まず前進して定位置(前輪が輪止めに乗る)に停めなければならないのですが、少し行き過ぎてしまいました(笑)。気を取り直して、少し後退して停車。下の職員の様子がモニターに映し出され、マイクで指示されます。オイル漏れなどが無いかなど目視で確認できる事項を確認された後、台座ごと車体が強く揺すられます、まるでアトラクションのように(笑)。特に問題は無かったようで合格。一旦降りて、スタンプの機械に検査用紙を差し込みます。これにてレーンでの検査は終了ですが…

測定コース

 一通り検査が終わったので、レーン横にある総合ボックスという小さな事務所のような場所に行って、書類を渡して指示を聞きます。

「フォグランプの高さで測定が必要だから右側の測定コースに並んで」とのことでした。

レーンに並んでいる車たちの右側を走り抜け先頭へ、職員の方に書類を見せると測定コースへ通して頂けました。横では仮ナンバーのハイエースキャンピングカーがサイズ測定されている中、職員の方に書類を渡すと「フォグランプを点灯させてください」とのことなので点灯。メジャーで測った後、

「ギリギリだけどOKで」

とのことでした。そして

「車台番号を確認するのでボンネットを開けてください」と言われました。すり替え防止の為に毎回チェックされるようです。そして書類にハンコを頂きました。

総合ボックスにて車検証とステッカー交付

 先ほどの総合ボックスに戻り、書類を渡します。問題が無ければ、数分後に「〇〇さん」と呼ばれます。そこで新しい車検証と有効期限ステッカーを頂きます。

最後に窓口で頂いた新しい車検ステッカー

これにてユーザー車検の流れは終了です。

まとめ

 いかがでしたでしょうか?意外とイケるかも?って思われた方も多いかと思います。ユーザー車検自体は皆さんの想像よりも簡単かと思います。しかし!全く車の整備、点検をせずに持ち込めば当然不合格となる可能性は高いですし、何より車検自体は通っても事故や路上故障の元となっては大問題です。その辺りを良く考えてから判断されてください。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。それでは!

 

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